チームの自律と成長のためのチームファシリテーション

チームファシリテーションとは

はじめに

ここでは人材育成では必須のスキル、広義でのファシリテーションについて解説いたします。
皆様へは、ファシリテーションへのご理解をはじめ、ご自身のファシリテーションスキルの棚卸、スキル学習の機会としてのご活用、また弊社ファシリテーターがどのような考え方のもと、プログラムを運営しているのか知っていただく機会としてご活用いただければ幸いです。
 
〇 内容の目的と想定する対象
・参加者やビジネスパーソンへ
ご自身のファシリテーションスキルの棚卸と、スキル学習の機会としてのご活用
・人財育成のご担当者様へ
弊社ファシリテーターがどのような考え方のもと、プログラムを運営しているのか知っていただく機会

言葉の定義

ファシリテート
(Facilitate)
「容易にする」、「促進する」、「助長する」、「支援する」が原意。
ファシリテーター
(Facilitator)
上記機能を担う人をファシリテーター(支援者、促進者)と呼ぶ。
一般的にはメンバーの参加を促しなら、チームを導き、チームの作業を容易にする人のことを指す。
ファシリテーション
(Facilitation)
チームが目標を達成できるように、体系的にチームのプロセス構築と管理をしながらチームを支援すること。

ファシリテーションとは?

ファシリテーションとは、チームまたはグループが目標を達成できるように、ファシリテーターが体系的にチームのプロセス構築と管理をしながらチームを支援することである。
しかし現在のファシリテーションは、会議や話し合いといった限定的な場面で狭義の意味で使われていることが多く、職場で実際にチームと組織を動かすファシリテーションには言及されていないことが多い。ここで解説するファシリテーションでは、狭義の意味ではなく、広義のファシリテーションについて解説する。

2種類のファシリテーションスキル

ファシリテーションとひとことに言っても、広義の意味では2つの役割を担う機能が存在する。
1)話し合いのファシリテーションと、2)チームの協働と成長を促すファシリテーションの2つである。

1)話し合いのファシリテーション

現在一般的に言われているファシリテーションは、会議・話し合いの場におけるファシリテーションという意味で使われていることが多い。
こちらのファシリテーションは、話し合いの場でゴールを明確にし、発言や参加などを促し、合意形成や相互理解を支援することで、話し合いのプロセスにおいて意見の摩擦、話題の拡散、意見の不活発などの問題を解消し、会議の結論に到達することを容易にするスキルである。

2)チームファシリテーション

チームや組織を動かすファシリテーションとは、チーム内外の状況や外部環境の変化を感じ取り、チームの成長に向けた介入を行い、気付きを次へつなげる力を動員し、チームの自律と成長を促すスキル(以下、チームファシリテーション)である。人材育成の場では、こちらのファシリテーションスキルが大切となる。
チームファシリテーションについては、支援を重視した機能的リーダーシップと捉えることができる。

ファシリテーションのゴール

ファシリテーションの最終ゴールは、チームを自律させ、持続的な成長ができる状態にすることである。なぜならば、ファシリテーターは支援者であり、成果や解答といったものを押し付けるものではない。ファシリテーターは中立的立場であって、チーム内に存在する力を引き出し、チームが自分たちの力で成果にたどり着けることが本来の目的であるためだ。すなわちファシリテーターの役割とは、チームが最良の成果に向け、チームの協働を促すように働きかけることなのだ。
 
チームの自律とは、自分たち自身でチームが置かれた内外の状況を把握し、適切に判断し、自分たちで実行できる状態である。言い換えるとチームのメンバーが当事者意識を持ち、率先してチームの目標達成に働き掛けることがチームの自律(自立)した状態である。
 
チームの成長とは、仕事における結果やプロセスを、チームの学習の機会としても捉えることができ、常にチームとして最良の状態を目指すことができることである。仕事をやりっ放しにせず、結果をきちんと振り返ることができているか、結果の良し悪しに関わらず、そこから成長のヒントを得ることができるかどうかが大切となる。
 
よって人材育成の場のファシリテーションに言及するのであれば、育成の場のチームの成果とは、チームがいかに良質な学びが得られるかということである。良質な学びとは、ファシリテーターは支援者として存在しているのであって、押し付けたり、教えられるものであってはならない。
そのため、ファシリテーションで目指すゴールは、いかに自律的に学ぶ状態がつくりだせるかどうか、言い換えると自発的に学ぶチームであり、ファシリテーターが介入する必要のない状態にすることこそが、最良の状態だと言える。 

話し合いのファシリテーション

3つのスキル

話し合いのファシリテーションには以下の3つのスキルを駆使し、チームの成果や目標達成に向け、チームの協働を促すように働きかけることが求められる。 

  1. コミュニケーションスキル
  2. プロセスマネジメント
  3. コンフリクトマネジメント
話し合いのファシリテーションスキル 

以下求められる能力など詳しく解説を行う。

1)コミュニケーションスキル

チームメンバーひとり一人が進んで貢献する気持ちになり、チーム全員が一致協力し、創造性を持って仕事に取り組むことのできる(協働)、信頼に溢れたオープンな雰囲気を醸成することこそが、ファシリテーションを行う上での重要な仕事のひとつである。
メンバーの参画意識を高めるか、反対にそいでしまうかは、実はファシリテーターの基本的なコミュニケーションスキルによるところがとても大きいため、コミュニケーションスキルはファシリテーターにとって、最も基本となるスキルである。
 
コミュニケーションスキルは、
a.態度のスキル
b.言葉のスキル
2つの要素で構成される。

a.態度のスキル

メッセージの一致(言っていることとやっていることとが同じ)
⇒チームからの信頼感を高め、信頼関係を築くこと

積極的に耳を傾ける

  • 相手の発言をよく理解しようとして意識的に聴くこと
  • 発言の中身とその背後に隠れているもの(感情・心理的要求・ものの考え方・態度など)の両方を理解するように努める
  • 話しを聴いている間は何も判断しない(発信者の言っていることが正しいか間違っているか、あるいは的を得ているか、的外れかなど 自分の中で判断しようとしないこと)
  • 耳にした内容を話し手に向かって繰り返し、自分の理解が間違っていないかどうかを確認することが大切となる(言葉のスキル3「自分の言葉で言い換える」技法と合わせると良い)

五感の全てを使って相手に注意を向ける

  • 相手の目をみる
  • うなずく
  • あいづちを入れる
  • 話しの腰を折らない

  • 声の高低や話すスピード、抑揚などを使い分ける

表情

  • 穏やかな表情を心掛ける
  • ファシリテーターの表情がチームに大きな影響を与える

ボディランゲージ

  • チームメンバーに不快を与えるような、また気が散るような動作をしないように心掛ける (例:腕組みなど)

熱意

  • ファシリテーターに自信や熱意が感じられなければ、チームの士気は低下し、作業も遅れることになる。自信がなくても、自信があるように振舞うことがメンバーへの安心につながる。

b.言葉のスキル

ファシリテーターの言葉
⇒「場をつくり」・「人と人とをつなぎ」・「チームの力を引き出し」、チームを協働へと導くこと

質問する

  • 質問を使って、メンバー自身に考えさせ、メンバーから潜在力や意見を引き出していく

掘り下げる

  • 話しの内容を深める、メンバーからさらに意見を引き出す

自分の言葉で言い換える

  • メンバーの発言を確認する
  • ⇒ これはあくまでもチームの理解を高めるためにだけ用い、ファシリテーターの個人的な考えをチームに伝えるためには用いてはならない!

応援の言葉をかける

  • チームメンバーが発言しようとするその姿勢を積極的に応援すること

発言の少ないメンバーを引き入れる

  • メンバー全員の参加を促し、貢献するチャンスを全員に与える

異なる意見を歓迎する

  • 意見の偏りやメンバーが他者の意見に妥協したり、同調するような傾向が見られる場合に積極的に求め、歓迎する

要約する

  • チームの焦点がぶれないようにそれまでに出た意見や作業などの内容を簡潔にまとめる

質問や発言の方向を転換する

  • ファシリテーターへ向けられた質問やコメントをチームメンバーが答えるように転換する

視点を変える

  • 意見の偏りや細部ばかりに目が向けられている時などチームの視点をシフトする手助けをする

プロセスマネジメント

話し合いのファシリテーションで求められるスキルの二つ目は、2つのプロセスのマネジメントを行うことだ。
1)進捗のプロセス
2)協働のプロセス

1)進捗のプロセス

  • 時間管理と議題の進行
  • 形式的プロセスを管理する
  • 進捗状況を管理する

話し合い前

  • 話し合いの目的の明確化
  • 進め方の構築
  • 時間枠の設定
  • 役割の確立(タイムキーパーなど)
  • 時間の管理

話し合い最中

時間の管理
  • 全体の時間
  • 各ステップの配分

議題の進行

  • 話し合いの進捗の把握とそれに対する適切な対応
  • 分かりやすく書き出す
  • 適切なタイミングで分かりやすくまとめる
  • 次の展開へのスムースな移行
  • 終了への運び方

2)協働のプロセス

  • 人と人との相互理解と納得の形成
  • 実質的プロセスを管理する
  • メンバー同士の協働を管理する

話し合い前

  • 協働しやすい環境の創出
  • 相互理解
  • 緊張をほぐす

話し合いの最中

メンバーの状態・様子
  • 態度から:目の動き、声の調子、ジェスチャー
  • 言葉から:発言

チーム内の動き

  • コミュニケーション
  • 発言に偏りは無いか?
  • コミュニケーションの方向性(相互に応答しているか?)
  • 自由に発言できているか?(開放的か?)

意思決定の仕方

  • 意思決定に至るまでの過程がメンバー全員に共通に理解されているか?
  • 全員の納得(合意)が得られているか?

コンフリクト(対立・葛藤)の発生

混乱者の発生とその対応

混乱者とは、チームの協働を阻害する方を指す
  • 例えば…
  • 何度も同じ話を繰り返して辟易させられる
  • 話が長くていつ終わるかわからない
  • 過度に批判的、攻撃的、消極的
  • 私語や的外れな発言を繰り返して議論を乱す
混乱者に対しては、まず受け止めて話を聴く。
なぜその人の行動が問題なのかを考える。
※ファシリテーターにとって進行の邪魔になるからというのは、ファシリテーターのわがままに過ぎない!チームにとって悪影響を及ぼすから問題なのだということを忘れずに!
問題行動には必ず原因が存在するので、なぜそのような行動を取っているのかを理解する。
なぜその人はそのような行動を取っているのか?
その人は何を望んでいるのか?
混乱者への対応はファシリテーター一人で抱え込まず、チームに投げかけ、チームの力で解決する。
グランドルールを規定し、チーム全体の規範作りを行う。
あまりにもチームの協働プロセスに悪影響を与えるということならば、個人的に時間をつくり、ガス抜き(話しをとことん聴く)を行う。

ファシリテーターは、目的を明確にし、プロセスを構築し、運営することが求められる。

コンフリクトマネジメント

全員の意見が全く同じであることは基本的に不可能に近い。
しかし、議論を経て、違いを認め合い全員が納得した上で意思決定を行うことは可能である。
話し合いの最中、特に中身の濃い話し合い「没入段階」ではコンフリクト(意見の対立)の発生は自然なことで、また避けては通れない。さらにコンフリクトは創造を生み出す根源にもなる。適度なコンフリクトはチームに対して望ましいとも考えられる。
コンフリクトを歓迎し、意見の違いをプラスの価値として認め合う雰囲気をチームの中に築きながら的確にコンフリクトを解消し、チームの協働を高めることは、ファシリテーターにとって大切な役割である。

コンフリクト解消の基本ステップ

1)意識のギャップを見つけるメンバーの言葉や態度(目線の動き・声のトーン・ちょっとした素振り・愛想笑いなど)を読み解き、コンフリクトの火種を早期に発見する
2)ギャップを正確に把握する
  相互に理解する
背景や価値観の違いがコンフリクトを生み出す
背景を示す3つの「P」
○ 目的の違い (Purpose)
目的、目標のレベル、到達時のイメージ、使命など
より高い目的を見るように促す
○ 視点の違い (Perspective)
時間的なスパン(長期⇔短期) 、空間的なスケール(全体⇔部分)など
より広い視野から見るように促す
○ 立場の違い (Position)
社会的な位置付け、地位や階層、職務や職責など
第3者の立場から見るよう促す
3)背景の違いを共感的に理解し合うお互いの背景や価値観を理解し、尊重し合うようにファシリテーターは橋渡し役を行う
4)コンフリクト(対立)を解消する
  アイデアを出し合う
対立は解消しなければならないが、それぞれの意見や背景・価値観を変える必要な全くない。違いを認め合った上で、現在直面している問題や論点に対して、双方とも満足できるアイディアを出し合う。
○ 強調的アプローチ (Win-Win 型)
相手を信頼し、協力して解消を目指(交換/創造)
① 信頼関係を作りあげる
② 互いの要求を見極め、コンフリクトを定義し直す
③ 要求に優先順位を付ける
④双方が満足するアイディアを出す
○ 競合的アプローチ (Win-Lose 型)
勝ち負けの関係でコンフリクトを解消する(分配)
○ 回避的アプローチ (No-deal 型)
解消を先送りする(回避)
5)両者が満足するアイデアを選ぶ○ 目に見える成果(要求の対象)
○ 目に見えない成果(満足感・信頼感・自尊心)

コンフリクト解消のアプローチ

コンフリクトは、他者の主張と自己の主張という2つの軸を用いて、自他のWin-Loseから成る4象限を使って解消のアプローチを考えることができる。

〇第1象限(Win-Winの関係)
…自分の主張と他者の主張が双方ともに合致している状態
協働:協力し合って両立する方策を考え出す
アプローチ → 創造
創造により、お互いが一致できる真の目的を見つけ出す
・協働意識を醸成する
・多面的な角度から柔軟にアイデア(代替案)を出す
・様々な視点から問題を眺め、考えられる限りのアイデアを出す
〇第2象限(Win-Loseの関係)
相手の主張が強く、自分の主張が弱い
譲歩:自分の主張をあきらめて相手に譲る
アプローチ → 分配
双方の主張を分け合って決着させる
・分配点を決める際は個人の意思とは無関係な客観的基準を使う
・分配とはいえども、互いに強調的な雰囲気の中で議論するようにする
〇第4象限(Win-Loseの関係)
相手の主張が弱く、自分の主張が強い
説得:相手を納得させて自分の主張を通す
アプローチ → 分配(第2象限同様)
〇交点付近(Evenの関係)
どちらかと言えば双方ともに合意している
妥協:双方が譲り合って折り合う点を見つける
アプローチ → 交換
お互いに利害が反しないように取り替える
・お互いの本当の欲求を理解し合う
・できるだけ広範に交換できるものを出し合う
・交換するものの幅を広げるほど、コンフリクトが解消しやすくなる
・交換できるものに優先順位をつけ、交換できるセットを探す 
〇第3象限(Lose-Loseの関係)
相手の主張と自分の主張に折り合いがつかない
回避:過度の対立を避けて解消を先送りする
アプローチ → 回避
対立を避けて解消を先送りにする
・エネルギーを費やすほど重要でない場合
・新たに場を設定した方が良い場合 (時間を置く / メンバーを入れ替える)
・簡単に満足できる策が見つからない場合 (安易に妥協することを避けるため)

チームファシリテーション

求められる能力

チームを動かすチームファシリテーションには3つの能力が求められる。
・感じる力
・介入する力
・振り返る力

チームファシリテーションスキル

感じる力

感じる力とは、チーム内外の状況、外部環境の変化を感じ取る力のことである。
状況にあわせ、いかにチームに働きかけることができるかが重要となる。

感じる力のポイント

チームメンバー全員がゴールと目標を共有する。

目指すゴールと、そのゴールに到達するために達成しなくてはならない具体的目標を共有しよう。
各人の方向性がバラバラでは烏合の衆に過ぎない。

全員が任務の計画と遂行に寄与する。

一人ひとりが任務の計画と実行に対して主体的に参画できることを心掛ける。
全員が参画できるような場や雰囲気を作り出そう。

全ての視点から熟考する。

狭い視野で仕事を捉えてはいけない。
広い視野から、全体最適のために自分たちのチームが今やらねばならないことを考えよう。

中途半端を受け入れない。

「結果は出てないけれど頑張ったから良いか」などと中途半端な結果に甘んじていては成長は望めない。

問題に対してはチームの連携で分析し、解決する。

問題の原因を見極めたりその問題を解決するときは、チームの連携で処理しよう。
この時こそチームの力を実感するだろう。

オープンと信頼ありき。

風通しの良い仕事環境と互いの信頼関係こそが、チームワークの根幹となる。

相手もよし、自分もよし。

自分のことだけを考えるのではなく、他のチームメンバーの状況にも目を向けよう。
互いに助け合おう。

最良は「長い旅」のようなもので「目的地」ではない。

最良に終わりはない。
常に上を目指そう。

論理的な思考は慣習に取って代わる。

固定概念や慣習に囚われず、それまでのやり方に疑問を持ち必要があればどんどん変えよう。
ただ、闇雲に変えればいいというものではなく、時流をしっかりと読んで判断することが肝要だ。

介入する力

介入する力とは、チームの成長と発展に向けた介入を行うことができることである。介入とは、何らかの意図を持って、相手にかかわっていくプロセスである。ファシリテーターは全体の動きと個々のメンバーの動きに目を向けながら、あらゆるチャンスを使って、チームへ介入(働き掛け)し、チームの発展や成長を促すことが求められる。

介入3つのスタンス

1)直接的介入
 ◯直接指示
  ◯止める
   ◯質問を投げかける
    ◯再確認をさせる
    ◯考えさせる
    ◯促す
   ◯振り返りをさせる
    ◯現状を確認させる
    ◯共有させる
    ◯次のアクションを考えさせる
  ◯アドバイスする
  ◯敢えて修羅場を与える
2)放置的介入
 ◯委任、放任
  ◯自分たちで問題解決をさせる
 ◯沈黙、忍耐
  ◯自分たちで気付かせる、考えさせる
3)援助的介入(援助、応援)
 ◯はげます、応援する
 ◯褒める
  ◯称賛する
  ◯正当に評価する
 ◯直接的に援助する、手助けをする

介入する上での留意点

  • 介入はメンバーの立場に立って成される
  • 介入することでチームの成長が妨げられてはならない
  • 場当たり的な介入ではなく、常に全体を見据えた上で介入すること
  • 介入はチームの発展段階に即した形で、自然になされるのが望ましい
  • 介入はメンバーとの対話を通して成されると良い

振り返る力

振り返る力とは「行動から学習する力/気付き、次へつなげる力」である。
 
チームが継続的に発展(成長)するためには、仕事を学習の場とも捉えることができ、そこから成長のヒントをつむぎ、確実に次の行動へつなげていくことが不可欠である。
ファシリテーターは「振り返る場」を創出し、チームの振り返りを促進させる役割を担うこと。「振り返り」はただの反省の場ではなく、学習(気付き)の場であり、失敗したときはもちろんのこと、成功したときにも成功できた要因を振り返ることが大切となる。

いつ振り返るのか?
When?
基本は、仕事完了時
応用として、職務遂行中
・進捗/協働プロセスがうまく作用してないときに介入スキルのひとつとしてチームに働き掛ける
何をどのように振り返るのか?
What? /  How?
①事実(結果・過程)はどうだったかを明確にする
・結果(実際の到達点と掲げた目標とのギャップ)
・過程(進捗のプロセスとメンバー同士の協働のプロセス)
②事実を検証し、分析する
・事実を踏まえ、何が良く、何が悪かったのかを明確にする
・次へ活かしたい点 と 改善するべき点 を洗い出す
③Select Learning Points (学んだ点を選択する)
④次への具体的アクションを決定する
振り返りでの
ファシリテーターの役割とは?
○ 振り返りの場を創出すること
○ 事実(事象) 、すなわちプロセスをしっかりと見据えること
○ 事実をチームにフィードバックすること
○ 振り返りのプロセスを構築して、運営すること
○ 気付きが深まるように促すこと
○ 学びが次の仕事へつながるように促すこと
より良い振り返りを
実施するための要素
○ 振り返りの場を創出すること
○ 事実(事象) 、すなわちプロセスをしっかりと見据えること
○ 事実をチームにフィードバックすること
○ 振り返りのプロセスを構築して、運営すること
○ 気付きが深まるように促すこと
○ 学びが次の仕事へつながるように促すこと

まとめ

ファシリテーターは、チームの自律と成長をゴールとし、チームが最良の成果を創出できるようチームの協働を促すよう働き掛けることが出来る人である。

改めてファシリテーターの役割とは、
○目的を明確にする
 チームが目指す方向やチームがこれから何をするのかを明確にする
○プロセスを構築する (プロセスマイスター)
 どのようなプロセスを踏み、チームの目指すべき目標に向うのか?
 進む過程はファシリテーターが構築する 
○プロセスを運営する
 常にチーム全体を見ながら、そのチームの発展状況を考え
 その状況に合わせた適切な働き掛け(アクション)をチームに施す
 
最後に最も大事なことがファシリテーターの心得である。
ファシリテーターの心得は以下の4つである。
○  Stay Neutral  常に中立
○  Actively Listen 傾聴する
○  Question     質問を投げ掛ける
○  Patient     忍耐
 
皆様がファシリテーションの技術を理解し、少しでもリーダーシップの発揮ともなるチーム協働を促すことの一助となればと願います。

Action Centred Leadership
リーダーシップの具体的行動とは?

Mission,Vision,Values
組織が基軸を共有する意味

ファシリテーション
チーム協働や育成に不可欠なスキル

タイムマネジメント
本質的な時間の有効活用の法則です

ジョン・アデア
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